矯正治療の進め方

矯正治療の手順について

  1. 初診相談

    (初回無料・約15分~20分)

    お口の中を見せていただき、矯正治療の大まかな説明をいたします。治療期間や料金については、診断を行わないと決定できない部分が多いため、あくまで概略になります。
    矯正治療は、治療を行う歯科医師と治療を受けられる患者さんの信頼関係がとても重要になってきます。治療は楽で、簡単に、短期間でできると気軽な気持ちでスタートしてしまうと、治療中に「矯正治療って、こんなに大変なものとは思わなかった」と、矯正治療自体がストレスになってしまうこともあります。そのため、当医院では「矯正治療は大変ですよ」、ということを前提にお話します。

  2. 資料採得

    (約30分~45分)

    相談を受けられ、「やっぱりきれいな歯ならびになりたいので、矯正治療をやってみよう」と思われたら、精密検査を行うための資料取りをします。お顔の写真・お口の中の写真・歯型・レントゲンをお取りします。資料を分析し、診断・治療計画立案のため、2~4週間ほどお時間をいただきます。その間に、虫歯や歯周病など、お口の中の状態が悪い場合は先に治療を受けていただきます。また、歯みがきの状態が悪い場合には、ブラッシング指導を受けていただくこともあります。

  3. 診断

    (約30~60分)

    資料分析の結果をもとに、現在のかみ合わせの状態を詳しくお話します。それを矯正治療でどのように改善していくか、どのような装置を使うか、そのための期間は大体どのくらい必要かなど、治療計画をお話します。矯正治療に関しては、患者さんのご意向も治療方針に影響します。また、装置によってはご自身で取り外しをやっていただかなくてはならないものもあります。疑問に思われていることはどんな細かいことでも結構です。じっくり、ゆっくり、ご理解いただくまで、懇切丁寧にご説明いたします。
    診断・治療計画にご納得いただいた上で、改めて矯正治療開始のご確認をさせていただきます。

  4. 治療開始 

    (動的処置:約1カ月おき・30~60分)

    生えかわりの時期の場合(小児矯正・1期治療・予防矯正・咬合誘導)

    これから生えてくる永久歯の場所を確保し、理想的な顎の成長発育となるよう、歯を正しい位置に誘導することがこの時期の治療の目的です。上下の顎の幅が異なる場合は、顎を広げる装置を使います。上下の顎が前後にずれている場合は、チンキャップやヘッドギアという帽子状の装置を使います。個々の歯の移動には、マウスピース状のプレート(床装置)・奥歯から歯の裏側にワイヤーを通すリンガルアーチ(舌側弧線装置)、永久歯の治療で用いる、歯に直接貼り付けるマルチブラケット装置(2×4・ツーバイフォー装置)など、症状にあわせて選択します。
    また、唇をかんだり口で呼吸したり、歯ならびに影響する悪い癖がある場合、それらを改善するためのトレーニングを併用します。
    上下前歯の8本と、奥歯の6歳臼歯がしっかりと噛んでいることを目標に、治療を進めます。
    基本的には、歯が交換している時期でもあり、すべての歯を完全な位置に誘導することは難しいため、永久歯への生えかわりが終了してから、改めて本格矯正治療を行います。

    永久歯に生えかわっている場合(本格矯正・2期治療・成人矯正)

    すべての歯に、直接歯に貼り付ける装置を用い、ワイヤーの弾力を利用して、3次元的に理想的な位置へ歯を移動していきます。かみ合わせの状態によっては、前述のヘッドギアやチンキャップを併用したり、上下のワイヤーにゴムを掛けてもらうこともあります。歯の移動を効果的に行うために、様々な付加装置を用います。非常にシビアな移動が必要な場合は、矯正用ミニインプラントを併用する場合もあります。治療のためとはいえ、お口の中にいろいろといらないものが付いている状態になるため、毎日のケアは十分に行ってください。来院ごとにクリーニングを行いますが、やはり日々のブラッシングと食習慣が重要になります。

  5. 保定観察

    (経過観察:約3ヵ月おき・15~30分)

    治療が終わり、装置を除去した後も、歯は治療前の悪い状態を覚えているため、その場所に戻ろうとします。後戻りといいますが、これを防ぐために保定装置(リテーナー)というマウスピースを使ってもらいます。期間は約2年で、約3ヶ月おきに来院していただき、後戻りが起こっていないかの確認やクリーニングを行います。
    本格矯正後の1年間、しっかりと保定装置を使っていただいた患者さんには、お疲れさまと、もうひとがんばりの意味を込めて、ご希望の方には歯のホワイトニングを承っています。


吹田市 江坂 矯正歯科 長屋矯正歯科医院